「黒桟革の取り扱いについて...」

黒桟革のお手入れってどうするの?実は「何もしなくてもOK」なんです。


今回は、ちょっとマニアックなお話です。
テーマは、「黒桟革のお手入れ方法」。
黒桟革(くろざんがわ)は、そもそもかなり特徴のある革なので、
「普通の革と同じようにお手入れしたほうがいいの?」
「オイルを塗ったほうが革に良いの?」
と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
実際、工場さんに伺った際にも、黒桟革のお手入れについていろいろと聞いてきました。
今回は、そんな黒桟革のお手入れについて、できるだけ分かりやすくご紹介します!
そもそも黒桟革って、かなり強い革なんです
まず知っておいていただきたいのが、
黒桟革はかなり強度のある革だということ。


もともと黒桟革は、
甲冑などにも使われてきた革として知られています。
そのため、
「革だから定期的にしっかり栄養を入れないと!」
と、そこまで神経質になる必要はありません。
むしろ黒桟革の場合は、
「基本的には、何もしなくても大丈夫」
というくらいです。
もちろん、
よりきれいに使いたい、ツヤを楽しみたいという方には、
おすすめのお手入れ方法があります。
黒桟革のお手入れは「革に栄養を入れる」というより「表面をきれいにする」イメージ
黒桟革のお手入れで、少し普通の革と違うポイントがあります。
黒桟革は革の表面に**漆(うるし)**が塗られています。

そのため、一般的な革のようにオイルやクリームを塗って、
「革の内部まで浸透させて栄養を補給する」
というイメージではありません。
漆が表面を覆っているので、オイルなどが革の中までどんどん浸透するわけではないんです。
なので黒桟革のお手入れは、
「革に栄養を与える」というより、「漆の表面をきれいに磨く」
くらいのイメージで考えてもらうと分かりやすいと思います。
まずはブラシでホコリを落とすだけでもOK!
一番簡単なお手入れは、ブラッシングです。
使ったあとにブラシをかけて、表面についたホコリや汚れを落としてあげる。
これだけでも十分です。
そのあと、柔らかいタオルなどで軽く拭いてあげてもOK。
「お手入れって面倒くさそう……」
という方は、まずはこれくらいから始めてもらえれば大丈夫です。

もっとツヤを出したいなら「補色クリーム」も
「せっかくの黒桟革だから、もっとキラキラさせたい!」
という方には、黒桟革専用の補色クリームもあります。

引用:ITTI ONLINE SHOP
このクリームは名前の通り「補色」が目的なので、革に色を入れるためのもの。
そして、
黒桟革の場合はオイルやクリームを使うことで、
表面のツヤ感がより増していきます。
黒桟革といえば、独特の美しい光沢。
その**「キラキラ感をもっと楽しみたい!」**という方には、
こうしたクリームを使ったお手入れもおすすめです。
ちなみに、
必ず専用クリームでなければいけないというわけではなく、
一般的に販売されているレザー用のクリームでも問題ないとのことでした。
※使用する場合は、目立たない場所で試してから使うのがおすすめです。
お手入れするなら、このくらいで十分
黒桟革のお手入れをまとめると、こんな感じです。
① ブラシでホコリを落とす
↓
② 柔らかいタオルなどで軽く拭く
↓
③ もっとツヤを出したい場合はクリームやオイルを使う
これだけ。
「革のお手入れ=定期的にオイルをたっぷり塗る」
というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、黒桟革はちょっと違います。
無理にお手入れを頑張る必要はありません。
そして、黒桟革は雨にも強い!
黒桟革の強さを感じる、こんなエピソードもあります。

黒桟革を手がける坂本さんから伺ったお話なのですが、
フランスに行かれた際に雨が降ってきたとき、
なんと黒桟革をカッパというか、傘代わりのように使ったことがあるそうです(笑)。
それくらい強度がある革ということですね。
もちろん、
だからといってわざと雨に濡らす必要はありませんが(笑)、
一般的な革と比べても、黒桟革の丈夫さが分かるエピソードだと思います。
「何もしない」も、黒桟革のお手入れです
黒桟革は、独特の美しい光沢と高い強度を持った、とても個性的な革です。
だからこそ、
「ちゃんとお手入れしなきゃ!」
と気負わなくても大丈夫。
普段はブラシでホコリを落とすくらい。
もっとツヤを楽しみたくなったら、クリームやオイルを使って磨いてみる。
それくらいの気軽な付き合い方でOKです。


そして何より、
何もしなくても問題ない。
これも黒桟革の魅力のひとつ。
使いながら少しずつ変化していく表情を楽しんでいただければと思います。
「お手入れまで楽しむ」のもよし。
「できるだけ何もせずガシガシ使う」のもよし。
ぜひ、自分なりの黒桟革との付き合い方を見つけてみてください!


